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- Works Case#010.「決して広いとは言い難い三角形の土地。一見デメリットに感じる条件を見事にメリットに変えた」
決して広いとは言い難い三角形の土地。
一見デメリットに感じる条件を見事にメリットに変えた
Works Case#010 愛知県尾張旭市K様邸
難しい土地の条件から最適解を導き出す
ウィズホームはお客様のご要望を的確にとらえ、土地の条件と向き合います。今回のプロジェクトは、敷地の形状や大きさなど、難しい条件が多くありました。その敷地の条件をマイナスに捉えることなく、ヒアリングを重ね建築家の答えを引き出すことが大切でした。
お客様のご要望は、駐車場を3台分と週末バーベキューができるアウトリビング空間でした。
計画地の広さや土地の形状を考えると簡単な要望ではありませんでした。
建築家は土地の条件をフルに活用した駐車場やアウトリビングの配置をしました。
道路(公共)と室内の心地よい関係性は、お客様ごとに異なるものです。
特にプライバシーの感じ方を把握し敷地と向き合うことが大切となります。

建築家はお客様の要望に対して全て叶えようとトライします。
どのような暮らしをしたいかを丹念にヒアリングし、設計に表現いたします。
特に、生活導線は毎日のことですから大切な要素です。
車からキッチンへ荷物をストレスなく運べる生活導線を検討しました。
UBと脱衣室、外の物干しへの導線を最短にした家事導線を設計しました。
物干し場は、道路側への目線を配慮し、人目からのプライバシーも考慮されています。

Facade_1
三角形の敷地に併せて、建物のボリュームを重ねていく。一見、奇抜なデザインに見えるかもしれませんが、機能性をしっかり重視して設計した結果、このようなファサードとなりました。
外からは、生活感を感じさせない配慮がさせており、間取りを想像させないデザインとしています。
Facade_2
三角形の敷地をフルに活用し、隣地との距離感や採光の計算をした設計となっています。南側の屋根は、少し庇を出すことで夏場の日差しを適度に遮り、室内の温熱環境をコントロールしています。
外壁の素材や色の組み合わせで立体感を出し、建物のボリューム感を創り出しています。
Living_1
リビングの窓は日中の光の動きや季節感を感じられる配置となっています。隣地からのプライバシーも意識した窓の配置は、ダイニングシーンとリビングシーンにアクセントをつけた暮らしを提供してくれます。
写真では見ることのできない、清涼な空気感もウィズホームは大切にしています。建築材料を吟味し、湿度コントロールや生活臭の無いさわやかな生活空間をご提供したいと考えています。
Living_2
土地の形状に合わせたダイニングスペースは、結果として回遊性やスタディカウンターの配置を創出いたしました。限られた敷地を設計のアイデアでパフォーマンスの高いものにしていきます。
ダイニングに設置された小窓は、道路の抜け感を室内に取り込み広がりを演出しています。外観のアクセント窓ともなっており多機能な窓が設計されました。
Washroom
毎日使用する場所だから飽きのこないデザインを心がけています。既製品にはない価値のある造作家具として洗面室も提供していきたいと考えています。
洗面台は階段下のスペースを利用しています。限りのあるスペースを最大限利用する建築家のアイデア。階段スペースや廊下などデッドスペースになりがちなスペースを多機能なスペースとして設計しています。
Facade_3
建物のデザインだけでなく、外構デザインも一体であるべきと考えています。板張りの外壁に小さなダイニングの窓。そして、低木を配置することでファサードを整えていきます。
街並みの雰囲気に溶け込む適度な緑を配置し、街並みが柔らかなイメージになればと思っています。植栽は一つ一つの成長を想像し、育てていくことも暮らしの楽しみとしてご提供しています。
施工へのこだわり
三角形の土地の形状に合わせるために建物の形も三角形になりました。三角形の形状が施工を難しくします。その難しい施工を、耐震構造も担保しながら施工していく施工精度が求められます。
- 【基本情報】
- 敷地面積:126.99m2(38.41坪)
- 延床面積:91.28m2(27.61坪)
- 家族構成:大人2人 子供2人
- C値:1cm2 / m2
- Ua値:0.47W /(m2K)
「マイナスをプラスに」
建築家/小川 真一郎
(小川建築設計事務所)
お世辞にも広い土地とは言い難く、三角の形をした”建築しにくい”土地。前面道路も狭く、通行人の目線や周りの住宅らの目線が気になる。小川氏はプライバシーの確保が課題だと感じた。
限られた土地の中での洗濯物の外干しや庭を要望した住まい手に対して、小川氏は建物の配置で実現させた。三角を組み合わせたような建物。それぞれこの三角部分でプライベートゾーンを確保している。視線を気にせず家での暮らしを楽しむことができ、ゆとりの空間となった。また、LDKも斬新な配置にし家族の輪をプランでつくりあげた。デメリットをむしろメリットに変えたプランは小川氏にしか出来ない住まいづくりである。
建築家プロフィール/小川 真一郎