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- Works Case#007.「静かな住宅街。四季を感じたいという住まい手に寄り添った明るく気持ちの良い住まい」
静かな住宅街。
四季を感じたいという住まい手に寄り添った明るく気持ちの良い住まい
Works Case#007 愛知県日進市I様邸
四季を感じるオープン設計
玄関を入ると玄関土間と階段が一体となったエントランスとなっている。その延長線上にはダイニングエリア。ダイニングエリアに隣接するデッキには四季を感じるモミジの木が植えられている。
Entrance
究極までにシンプルな空間となっている。玄関を入ると、そこには一切間仕切りの無い空間が広がっている。玄関からまっすぐ伸びる階段を抜けるとダイニングスペース。ダイニングスペースを奥には四季を感じるモミジが植えられている。ここまでのシンプルな設計は木内氏ならではと言えよう。玄関とリビングの関係性に多少抵抗感のある方も多いかもしれない。しかし、慣れてみると間仕切りの無い住まい設計が住みやすく、無駄がない。このようなオープン設計は、住宅性能を熟知している建築家だからこそです。
WithHomeの住宅性能は、換気計画がきっちり働くように計画されています。どんなにオープンな空間でも靴箱のにおいなどの生活臭がリビングに影響するということはありません。設計の自由度は、住宅性能を担保に計画可能となります。
Wooddeck
ダイニングの隣のデッキには、住まい手が希望した季節感を感じるためのモミジが配置されました。外に出て楽しむデッキとしての活用はもちろん、室内から観賞するためのアウトリビングとしても一年中楽しめます。限られた敷地の中で、多機能な空間をつくっていくことが楽しい住まいをつくりだす設計の基本と考えています。
Work Space
ワークスペースをあえて土間の位置に計画するというのも設計者の遊び心。玄関土間もリビングとして活用してほしいという意図が伺える。基礎からしっかり断熱していくWithHomeの住まいづくりは、玄関土間が寒いということはありません。性能を担保することで設計の自由度が上がった代表的な例とも言えます。固定概念にとらわれない住宅設計は、確かな住宅性能から始まると考えています。
スタディスペースの上部には、朝日を取り込む窓が設置され、隣地からのプライバシーにも配慮された位置に設計されています。
Kitchen & Dining
玄関とリビングを緩やかに仕切っているのが鉄骨のスケルトン階段。住まい方をしっかりイメージすると余計なものがなくなっていきます。階段も大切なリビング空間と考えています。インテリアのアクセントとしてもしっかり存在感を出してくれる階段を設計するのが建築家の腕の見せ所だと思っています。
住まい手と作り手の住まいに対する価値観の共有が最も重要です。住まい手の好みや価値観を知り、作り手の意見を添えて住まいづくりは進んでいきます。
Atrium Space
2階のアトリウムスペースもリビングの一部と感じるように設計されています。2階の東南側の窓は大きく配置され、朝から明るい日差しが差し込んできます。その光を階段吹き抜けの空間を通じてリビングへと落としていきます。冬場は土間まで差し込む光が、土間自体を温め蓄熱し暖かな暮らしを提供してくれます。シンプルでありながら随所に遊び心が散りばめられていて、家全体がつながり感を感じる住まいとなりました。
施工へのこだわり
シンプルなインテリア空間ほど、ディティール(仕上げの精度)が試されます。玄関収納のデザインやアトリウムの窓台の仕上げなど全てがリビング空間とつながってくるため、仕上げの施工に気をつけなければなりません。大工の腕の見せ所とも言えます。
- 【基本情報】
- 敷地面積:188.04m2(56.77坪)
- 延床面積:106.4m2(32.13坪)
- 家族構成:大人2人 子供2人
- C値:0.6cm2 / m2
- Ua値:0.49W /(m2K)
「四季を感じる」
建築家/木内 浩司
(words worth craft)
駅から少し遠い静かな住宅街。北側は道路道路に面し、土地の南側は少し法面になっていた。日当たりも悪くない。住まい手から「四季を感じる住まいにしてほしい」と要望。木内氏のミッションはこの住宅街に建つ住まいにどう四季を取り入れていくかであった。
土間が好きな住まい手の好みを理解し、玄関を開けるとまっすぐに土間が広がる。その目線の先には大きな窓から見える庭のグリーン。また玄関には地窓を設け、そこからもグリーンを楽しむことができる。室内でも緑を育てたいという要望には、階段を利用した吹抜けを有効活用。明るい光が1階まで下りてくる。まさに家の中にいながら季節の変化を感じられる住まい手に寄り添った木内氏らしいプランとなった。
建築家プロフィール/木内 浩司